日本のパスポートの種類

日本のパスポートの種類は、(一般)旅券、公用旅券、外交旅券の3種類のパスポートが存在します。どの旅券も日本の在外公館において国章として慣例的に用いられている菊花紋章に似通った「十六弁一重表菊紋」がパスポート表紙中央に印刷さているのが特徴です。また、どのパスポートのサイズもISO規格にのっとってB7サイズとなっています。


(一般)旅券

(一般)旅券とは一般的なパスポートで原則として「数次旅券」となっており、有効期限内なら何度でも日本から出帰国できるような仕組みになっています。当時の日本のパスポートには出帰国が1回のみ使用可能な「一次旅券」でしたが、今でも例外的にのみ存在するようです。例えば、犯罪歴があったり検察庁から公訴提起中・仮出所中・執行猶予中という特別の事情がある限りにおいて、目的地や期限が制限されているパスポートを交付されています。尚、このような事情がある場合、一般的にはパスポートは申請を却下される事が多いでしょう。
有効期間は、5年用(紺色のパスポート、)10年用(赤色)の2種類があります。成人になるとどちらの種類とも選ぶことができますが、未成年者は5年用のみ取得可能となっています。これは、「未成年者は成長に伴う容貌の変動が著しい」とみなされているための処置です。

公用旅券 (OFFICIAL PASSPORT)

国会議員や公務員を始め、公的機関の職員等が公務で外国へ渡航する場合に交付されるものです。緑色の表紙に「OFFICIAL PASSPORT」の表記があるのが特徴的です。基本的には渡航地まで往復の一次旅券が原則となっていますが、例外的に数次公用旅券は存在します。

外交旅券(DIPLOMATIC PASSPORT)

皇族または外交官やその家族、三権の長や大臣等の政府高官が、公務で渡航する場合に交付されています。「DIPLOMATIC PASSPORT」表記、濃茶色の表紙があるのが特徴的です。原則としては渡航地までの往復の一次旅券となっていますが、頻繁に渡航する方に限って数次外交旅券が発給されています。公用旅券と同様に、身分証欄には名義人の官職名があり、「注意」の欄には旅券法違反時の罰則についての説明書きがありません。